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一瞬で視界が入れ代わる。
目の前にギリシャのパルテノン神殿みたいな建物が建っていた。
まぁこちらのほうがボロイ感じだけどな。
360度回って辺りを見渡せば、そんな建築物があちらこちらに崩れ落ちており、足元は草木はなく、砂になった建物が白い砂漠と化していた。
「ここ?」
「そうだ。適当に転移しまくってたらあったんだよ。」
「へぇ…、んじゃもう見回った?」
「全然。さてどっちに進むかねぇ…。」
そう言ってジンは辺りを見回す。
特に目立って違う場所がある訳でもないので、どっちに行こうか悩む。
ふと、地面に目をやれば俺達の上に影が出来ていることに気がついた。
何かと思い、上を見る。
晴れ渡った青空には雲一つもなく、影が出来るものは何一つなかった。
「あ?どうした?」
俺が動いた気配がわかったのだろう。
さっきまで俺の反対側を見ていたジンが、こちらに振り向いた。
「何か…いる?」
だが生き物の息づく気配はない。
でも何か変だ。
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