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なんで…僕はこんなに魔法がうまく使えないんだよ……。
みんなからの罵声に耐えていた時、訓練場の扉が荒々しく開いた。
そこには燃えるような赤髪の青年が不機嫌そうに入ってきた。
「何してんだ。お前ら」
赤髪の青年の言葉で、その場が静まる。
だがその静けさの中、金髪の青年が返事を返した。
「おや、これはレイジ君ではないですか」
「またお前か、シャネル。クロスに何をした」
「別に、ただ助言をしてあげただけですよ。無駄な努力はやめたら、とね」
金髪の青年-シャネルの言葉に腹が立った赤髪の青年-レイジは腕を振り上げる。
「てめえ…いいかげんにしやがれ!」
赤髪の青年-レイジが金髪の青年-シャネルに殴りかかろうとした。
それを見た黒髪の青年-クロスはレイジを止めようと両手を使って抑える。
「っ…クロス、放せ!」
「レイジ君、もういいよ…もう…いいんだ」
クロスは弱々しい声でレイジを止める。
そんなクロスを見たレイジは渋々、振り上げた腕を戻す。
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