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運転手『ありがとうございましたー。』
タクシーが俺を残して去っていく。
ついに着いた。
見るからに古いラーメン屋。
木の看板に 力強い字で「ささき」と書いてある。
こういうところに限って 隠れた名店っていうパターンが多いのは知ってるが、
この店は例外な気がした。
谷口『...よし、入るぞ。』
俺は意を決して ささき のドアを開けた。
ちりんちりーんという音がなる。
店員『おきゃくさんだーーーー!うひょー!今月2人目のおきゃくさんだーーー!』
いらっしゃいませ が来ると構えていたので、
すごくびっくりした。
...ていうか、そういう問題じゃない!
素直すぎるだろ!
しかも、月末で客が2人目ってまずいんじゃ...
店員『お客様!こちらの席どうぞ!』
谷口『あっ、はい。』
カウンター席しかないので、渋々 店員の正面に座る。
店員『あっ、そうそう、一応聞くけど、谷口さん?』
谷口『えっ、そうですけど..会ったことありましたっけ?』
店員『いやさー、坂本とかいう人から、谷口っていう人にこの封筒を渡すように言われて。』
あっ、じゃあ 今月来た客のもうひとりは 坂本さんなのか。
谷口『あっ、はい。』
渡された封筒を開ける。
するとそこには、こう書かれていた。
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