谷口 正彦

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    店を出ると、正面に坂本さんがいた。     坂本『いやぁ、面白かった!谷口様、お疲れ様です!』     谷口『ええ、ホントに疲れましたよ。結局 コーヒーゼリーしか食べてないし。』     坂本『あはは、そうでしたね!』     坂本さんは すごく楽しそうに そう言ったあとに、 一変してシリアスな表情をして こう言った。       坂本『しかし...とても残念なんですが...谷口様には「罰」を受けてもらいます。』       え? 嘘だろ?     谷口『そんな!ちゃんとつっこんでたじゃないですか!』       坂本『...実は、谷口様は ひとつの大きなボケを見逃しているんです。』     谷口『大きなボケ?』     何も思い当たらない。       坂本『わかりませんか?』     谷口『...わからないです。』     坂本『そうですか...残念です...では、罰を受けてもらいます。』     谷口『ちょっと待ってくださいよ!大きなボケってなんですか!』     坂本『...もう一度、「ささき」の扉を開けてみてください。』     俺は言われるままに扉を開けた。     そして、大きなボケに気がついた。         谷口『なんで...気づかなかったんだ...』       俺が今まで座っていた、 椅子だと思っていたものが、 椅子ではなかったのだ。       なんか よくわからないおじさんだった。       坂本『わかりましたか?』     谷口『いや、わかりましたけど...これはボケなんですか?客が女性だったら犯罪ですよ?』     坂本『さすが谷口様、ナイスツッコミです。』     坂本さんはそう言って、 俺の頭を掴んだ。     坂本『...罰を与えます。』       バチィィィィ!      
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