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「サービスを受ける前にいくつか質問しますがよろしいでしょうか。」
「はい。」
そう言うと、女性は手帳のような物を取り出してメモの用意をした。
「旦那様のお名前は?下のお名前のみで結構です。」
「雄介です。」
「次の質問は答えにくい質問かもしれませんが、サービスを提供する上で必要ですのでお聞きします。」
「はい。」
「旦那様の唇は薄い方ですか?それとも、厚い方ですか?それと、唇を重ねた時、どのような感触ですか?」
真理子は真っ赤になった。
「失礼な事を伺って申し訳ありません。しかし、必要なのです。」
「えっと・・・唇は薄い方で、感触はしっとりとして心地良い感じです。」
恥ずかしさを覚えながらも、真理子は何とか答えた。
「分かりました。ありがとうございます。あと、旦那様は普段真理子様の事を何とお呼びしていますか?」
「普通に、真理子と呼んでいます。」
「旦那様の体格はどういった感じですか?」
「そうですね・・・、どちらかというとガッチリ系ですね。」
「分かりました。最後に、今回、当サービスを利用したきっかけは、皆様同様、夫婦生活が無いという事でよろしいですね?」
「ええ。でも、うちの場合は全く無いのでは無く、回数が少ないという事です。」
「承知致しました。これで事前の質問は終了です。それでは、場所を移動しましょう。サービスを実施する場所へご案内致します。」
「・・・分かりました。」
真理子はいよいよかと思った。不安感と、怖いもの見たさのような気持ちで、複雑な心境だった。
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