序章

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華加はそのノートの最後のページを開くと《豊玉発句集》と書かれていた。 見てはいけない物を見た気がしたので無理矢理ノートを閉じた。 閉じると二人が…… 「どうだった?合ってた?」 「合ってたら良いけど……」 二人は口々に言う。 『美奈子、ワコ最後の“豊玉発句集”を見せたかっただけだろ?』 二人を睨みながら聞いた。 「そんなに睨まないでよ。そうよ、華加の知っての通り土方の発句集だよ?最後の1ページ余ったから書いただけだけど……」 テヘ見たいな顔をしたので華加は諦めた。 「それは置いといて長州の方のノート見て、長州は一番分かりにくいから間違ってるかも………」 ワコはお願いとしてくるので仕方無く見た。 二冊目…題名【長州分からなすぎ】……華加は今さっきより呆れた。 (絶対適当でしょこれ) と首を捻りながら見た。 長州の方は新撰組より綺麗にまとめてあった。 読み終わるとワコと美奈子が聞いてきた。 「「どうだった!!!」」 華加は耳が痛くなるほど叫ばれた。
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