幼き記憶

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そのオーガの口に引きちぎられた腕があったのである。 その腕は、人のそれではなく、何かの塊になったかのような違和感があった。 本当に人の腕なのか……その疑問が一瞬にして消え去った。 オーガ達が群れる隙間から見えたもの……それは母親のちぎれた首だった…… 「あ……あ……ぎゃぁぁぁぁ!」 少年の中で何かが壊れた。 時間が止まり、意識が飛びそうになった。 しかし、何かが音を立てて壊れていく…… 少年の中の大事な何かが……
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