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一瞬 耳を疑った。
それからすぐに先生が腹立たしくなった。
「諒は落ちたんです!」
僕は声を上げた。
「相田君……」
先生は怪訝そうに僕を見た。
もういい!
僕が諒を見付ける――。
直は先生を睨んで、花壇のほうへ駆け出した。
「諒おぉー!」
諒の姿を捜しながらも、その姿を見ることに僕は怖くなった。
頭には駆け巡っている…
親友の最悪な姿…
花壇に着いた。
干からびた雑草しかない植え込み。
諒はいない。
落ちるとき、風で位置がズレたのか…?
無事であっても、はやく救急車を呼ばないとならない。
僕は校庭中を捜しまわった。
それなのに……
諒は 本当にどこにもいなかった――。
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