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「おれのばあちゃん 馬鹿にしたんだよ」
「…ばあちゃん?なんで坂井が諒のばあちゃん知ってんだよ」
「………」
諒は答えず 弁当の残りのご飯をかきこんだ。
「………」
すぐ弁当を空にして箸をおき 諒は左足を確認し立ち上がった。
「じゃ おれもう行くわ」
「諒?」
諒はさっさと調理室をでていった。
「ちょ、諒?!」
僕は慌てて調理室を出たが、すぐに諒を見失ってしまった。
…なんだよ、どうしたんだよ。
午後の授業の時間がきて 僕はほんとに諒の言うとおりになりそうだった。
やっぱ意地はって全部食わすんじゃなかった…。よく考えときゃ良かった。
よりによって体育でドッチボールなんて。
体育館で腹がなりっぱなしだ。
「はー、腹が減っては戦は出来ぬだよ…」
と呟くと、近くにいた、小学生からの友達である智が
「直は腹が減ってなくても 同じだろ」
といつもみたいにからかった。
確かに僕は運動は得意じゃない。だけどこの智はサッカー部のスポーツ万能だから、言い返す言葉が見付からず 僕はいつもからかわれては「チビのくせに」と返すのだ。
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