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「・・やれやれ。我らが希望は手が早いとみえる」
一部始終を見ていた白髪の男は口元に葉巻をくわえながらつぶやく。
白髪の男の容姿はどことなく異質である。異質であるという言葉はこの男にはあまり合わないのかもしれないが。この男はキツネ目でどこか印象的には顔のよい詐欺師のような少年にも青年にも見える不思議な男だ。身長は175ほどで身長の割には痩せすぎのようにも見える。
「あらら。あっという間にさらわれちゃった」
「いいのかい?パートナーが犯されちゃうよ?」
いつの間にか居た褐色の少女に男は声をかける。
「聖護[せいご]もうあの子は子供じゃないし大丈夫よ・・。それにあながちまんざらでもないみたいだし。」
「マキュアどういうことかな?」
「だってあたしの前で[王子様みつけた]って言ってたもの」
褐色の少女マキュアの言葉に聖護と呼ばれた男は葉巻をぽろりと落とす。
「・・晶人が荒れるな・・シスコンだしな・・」
「案外誘ったのかもね」
マキュアはにやりと笑う。
「まぁお互い一目惚れみたいだしいいんじゃなーい?」
聖護は葉巻を携帯灰皿につぶすとにこりと笑う。
「まぁこれからどうなるかだね。・・・反逆者のあの男が彼と契約した以上は・・これから更に戦いは厳しくなる」
聖護は肩を竦めると
「運命は動き出した・・もう止まらない」
「ヒトに惹かれた私達も厳しくなるわね」
「よしなよ。いまは・・君は女子高生。それと僕は一介の刑事。覚悟していたろう。彼らが変わってしまった時。ヒトを守る側にいくと」
「そうね」
ふたりは顔を見合わせてわらう
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