1人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
クロは道なき道をどんどん進んでいく。なんで道通らないンだよ。
「なぁ、ここちゃんとした道ないのかよ、歩きにくくてかなわないぜ」
「道なんか通ったら直ぐに鐵(クロガネ)に見つかってまず生きられないよ」
なんかそんなのばっかだな…
「てか鐵ってなんだ?固そうな名前だな」
「あひゃひゃ!ダオラス面白いっ、鐵っていうのはね、ZIPANGで悪い事をする人を取り締まる機関だよ」
ほぉ、するってーとポリスマンてか、でも俺悪い事してなくね?
「なあ俺…」
「何も悪いことしてなくても、悲しいことに異国から来た人は皆犯罪者なんだ」
まるで言うのを知っていたのような口振り。
他にここに来た奴がいるのか!
「クロ、お前この国でなんの機関に入ってんだ?わかんないかもだけど教えてくれ」
クロは一瞬迷ったように足を止め、直ぐに歩き出す。
「僕なんかしがないただの一般人さ…ダオラスは?」
なんかさらりと受け流された。まぁ知ってどうこうするもんじゃねえから別に良いけど。
「俺はハンターつって人に迷惑をかけている魔物を退治する仕事なんだ」
「魔物?って?もしかして妖の事?」
妖?あぁここではそういう呼び方なのか。
「恐らくはそうだ」
「え?じゃあダオラスの国は妖を殺してるの?」
「あぁ、当たり前だ。魔物を殺さないと俺たちが殺られる」
最初のコメントを投稿しよう!