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ダンテの体からは、血が滴り落ち、力なく倒れ込む。
ダンテ「ゴホッ、ゴホッ。さ、さすが……SSSトリプルエス、と言ったところ……だ…な…。」
ルシエル「…俺は…これからは、何かを守る為に戦いたい…。」
ダンテ「フッ…いつまでそんな、きれいごとが通用するかだな…。」
ルシエル「………。」
爆破による、影響で、工場内部は、火に包まれ、崩れ続ける。
(ドンッ、ドガァン。)
上部から、崩れ落ちる、ガレキ。
すぐにでもその場を離れないと危険な状況になっていた。
そして、ガレキをくぐり抜けながらその場を、離れて、脱出をはかるルシエルに、力なく、倒れているダンテが、話すのだった。
ダンテ「…お前の、その眼"紅い瞳"と同じ眼を持った男にあったことがある…。」
ルシエル「…!?それは、白銀の髪の男か?」
ダンテ「…さあな。」
ルシエル「クッ答えろ!」
ルシエルは、取り乱し、力無く倒れているダンテの胸を掴み聞き出そうとする。
ルシエルは、時折、夢に出てくる白銀の髪の男に、会えば少しでも、記憶が戻ると思っていた。
だが、崩れ落ちる、工場にこれ以上留まることは、出来ず悔やみながらその場を離れるのだった。
その頃、ソフィア、バリス達一同は、先に脱出をして、工場の外で、ルシエルの脱出を見守っていた。
バリス「おいおい、大丈夫かよ?あいつ…。」
リンクス「ヤバイじゃないですかね~…。」
(一同)………。
「大丈夫。必ず帰ってくる。」
ソフィアは、信じていた。
バリス「そう…だな。…あいつしぶとそうだからな。」
そして、ルシエルは、炎に包まれる工場内部を出口に向かって、走っていた。
立ち込める煙り、を払いながら。
その時、一際大きい爆発が起きて、建物が、一気に崩れ落ちる。
配管内に残っていた、プロミネンス粒子に、引火したようだった。
「ドンッドガァン!!!!」………。
爆発の後、辺り一面、埃と煙りで、少し先までも、見えなくなっていた。
………。
バリス「本気で、やべーぞ、こりゃ…。」
ソフィア「…ルシエルー!!!!」
ソフィアは、大きな声でルシエルの名前を呼ぶのだった。
「ギリギリ間に合ったようだな…。」
ソフィア「!?…ルシエル。」
ルシエルは、間一髪、脱出を成功させていた。
ソフィアは、ルシエルに駆け寄り抱き着いた。
ソフィア「よかった…。本当によかった。」
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