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これから歩く道
夜が明け、一同は、スラム街ティエルリーフに戻り、酒場サンバーストに集まっていた。
ルドルフ「さて、今回の作戦じゃが、一応成功と言っていいじゃろう。少々し想定外な事もあったがな。」
(…しかし想定外の傭兵や、爆破…こちらの情報が何処から漏れたのか…一枚食わされた形になってしまったのう。)
バリス「まぁ、一応あっちの建造物を破壊できたからな!成功だ。」
ソフィア「それに、みんな無事だった。それだけでいいことよ。…あれ?ルシエルは?」
リンクス「ルシエルは、外だよ。」
ソフィアは、ルシエルのいる外に出る。
ソフィア「中に入れば?」
ルシエル「……俺はここに居ていいのだろうか?」
ソフィア「エッ…。」
ルシエル「俺は…バケモノだ、この力、過去に何してきたのか。記憶が戻るのが怖いんだ」
「きっとたくさんの命や、たくさんの物を奪い壊してそうやって平然と生きてきた…それが俺だ…。」
ソフィア「そんな…私は…そうは思わない!
例えそうだったとしても、そうだったとしても…いつだって"人は、変われるんだよ…。」
ルシエル「…しかし、これからいろんな危険な事に巻き込むかもしれない。」
ソフィア「それが何?ルシエルは、それが怖いんだ!いいじゃないちょっとぐらい巻き込んじゃって!私達もう仲間なんだから!」
ルシエル「そうだな。」
その時、ルシエルは、ふわっと笑ったように見えた。
ソフィア「今、…今笑った!笑ったよねっ!!」
ルシエル「笑ってない。」
ソフィア「いや、笑った。私見たもん。」
ルシエル「笑っていない!」
ソフィア「アハハ、そんなにむきにならなくても。」
ソフィア「でも、私は、笑った顔の方が似合っていると思うよ。」
吹く風が、変わり少し暖かい春の風が吹く季節のことだった。
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