隣においで

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「そうでしたっけ?」 「そうだよ」 素知らぬ顔でそう尋ねれば頬を膨らませて俺を見る桃先輩。 本人は睨んでいるつもりなんだろうけど、俺からしてみればその仕種と表情は可愛らしいもの以外なんでもない。 「まぁまぁ」 「今日はちゃんと勉強するんだからね」 それだけ言うと桃先輩は再びノートに目を落とした。 うーむ。 どうやら今日は意志が強そうだな。 仕方なく俺も数学の問題集の続きをやるけど、やっぱどうしてもこの距離は寂しいわけで。  
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