続きは大人になってから

9/13
前へ
/722ページ
次へ
「……なんで、せぐうぇいが泣いとるん?」 「え?」 まりさんに言われて初めて自分が涙を流していたことに気付く。 「……っ…うっ」 ダメだ。 気付いたらとめどなく涙が溢れてきた。 「……っ…に……やだっ……いでっ」 「せぐうぇい?」 「………さ……いっ…ごめん、なさいっ…き…きらっ……きらい、に……ならない、でっ」 いやだ。 きらいにならないで。 「……かなちゃん」 え? まりさんが私の名前を呼んだ瞬間、私はまりさんに抱きしめられていた。  
/722ページ

最初のコメントを投稿しよう!

175人が本棚に入れています
本棚に追加