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「「…っ!!」」
突然大きくなった美雨の声に、早紀と恭太郎は目を丸くした。
現代人の美雨からしたら普通なことでも、機械というものに触れたことのない二人にとっては信じられない現象だ。
「驚きました…。そのようなからくりがあるとは、先の世の技術は凄いものですね。
声を大きくし、響かせる……だから舞句(まいく)なのですね?」
「へ?」
(だからマイク…ってどうゆうこと?)
「口から出た句を大きくし、周囲に舞わす。
舞う句と書いて"まいく"なのではないんですか?」
どうやら早紀はマイクという言葉に 自分なりに漢字を当て嵌めたらしい。
その発想に美雨は驚いた。
(舞う句でマイクか。
正式にはマイクロフォンなんだけど…
でもなんだかいいなぁ…その考えかた。)
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