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「美雨どのの話では、池が光っていたということだったな。
全ては池の力か…」
「でも…迷いを晴らすために行ったのに、なんで池は私を過去へ……」
そんな美雨の言葉をうけ、少し考えるそぶりをした早紀が口を開いた。
「…恐らく、この時代には美雨様の迷いを晴らす何かがあるのでございましょう。
ならばその迷いが晴れれば 美雨様は元いた世へ戻ることができるのではないでしょうか。」
(この世界で迷いを晴らせば戻れる?)
早紀の言葉に美雨は複雑な心境になる。
元の時代に戻れるかもしれないというのはもちろん嬉しい。
しかし、この時代で本当に迷いを晴らすことが出来るのか。
もしそれができなければ、自分は一生ここで暮らすことになるのでは?
そんな考えばかりが浮かぶ。
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