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美雨は恐る恐るマイク側面のスイッチをスライドさせ、電源を入れてみた。
ブツッ……
同時にマイクから小さな音が漏れる。
どこかに繋がれているわけでもなく、軽さからして電池も入っていないはずのそのマイクは 不思議なことにちゃんと動作するようだ。
「美雨様、それはどのように使うのですか?」
先程から美雨の手元を覗き込んでいた早紀が 興味津々といった様子で尋ねてきた。
「あっ、これは声を大きくする機械…からくり?で。
この編み目の部分に向かって喋るんです。
"こうゆう風に-"」
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