舞句

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「空…桶?とは一体なんなのだ?」 美雨の思考を遮るように 再び恭太郎から疑問が放たれる。 美雨の言葉は恭太郎や早紀からしたらわからないことばかりなのだから仕方のないことだ。 「あっ、カラオケっていうのは…部屋を借り切って歌を楽しむところです。 未来ではそうゆう娯楽があって、誰でもこの舞句を使って歌えるんです!!。 って言っても実は私 行ったことないんですけどね…」 そう、美雨は今までカラオケに行ったことがない。 中学生の頃は母親が厳しかったため、あまり友達と遊ぶということがなかった。 RAINとして活動を始めてからはもちろん正体がばれないように。 もともと美雨は一人で歌うのは好きだが、あまり人前で歌うのは得意ではない。 音楽の授業でも周りに掻き消される程に小さな声で歌っていたほどだ。 そのためスカウトされ 最初に歌を披露した時も、周りの者が感動していたことにも全く気付いていなかった。
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