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門の中の者も外の者も、皆 何事かと一斉に二人を見遣った。
「美雨、吉原では門の出入りを厳しく監視しており、門の中に入れるのは男性のみです!
遊女以外の女性が入るためには、大門切手をとらなくてはなりません!!」
早紀は急いで美雨の元へ近づくと 小声で説明した。
「そ、そうなんですか!?すいません、私知らなくて……。」
早紀の取り乱しぶりに、美雨は慌てて門から離れる。
だが、騒ぎの張本人が風変わりな髪色の絶世の美女とあらば、一度集まってしまった注目はなかなか静まらない。
またも美雨は周囲の晒し者になってしまっていた。
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