『朝霧壊縁』

4/4
前へ
/52ページ
次へ
地上に出た兄妹は、あたりを見回す。 まだ火薬の臭いと核爆弾ISI9999独特の臭いが残っている。 青希は体制を立て直し、向かいにあるビルへとむかった。 妹の弱々しい息が青希の首にかかる。 青希は妹の体調が不安になり、少し小走りでビルにむかった。 ビルの中には人気がなかった。 だがよくみるとソファーに一人の少年が寝ていた。 起こさないように、妹を向かいのソファーに寝かす。紅音の顔色が、僅かだがよくなる。 青希はほっ、として紅音を寝かせたのと同じソファーに座った。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加