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猫は黒髪の高校生の腕へと流れるように飛び込んだ。
「お邪魔しました~。ダメだろ梅宮、ちゃんと見てないと~」
「俺のせいじゃない。その絡みウザイから止めてよ」
2人の会話を聞きながら浮田と偲はタマを見送る。
「良かったですね。飼い主いたんだ」
「そーですね」
腕の中の温もりが消えて、浮田は何となく、もの寂しくなった。
…のを、決して顔には出さなかったのを偲はなんとなく察して、クスリと笑った。
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