崩れゆく均衡

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「どうせ帰ってもやることなんかないさ」 ネプチューンがつまらなそうに首を振る 「それより、ギラファ 今、暇とか言ってなかったか? 暇なら手伝って欲しい事があるんだが…、向こうの方に来てくれないか?」 ネプチューンが部屋の奥に歩いていく 「構わないけど、何をすればいいんだ?」 ギラファが後からついていき奥にたどり着く 「今だ!やれっブラック・ビート!」 突然ネプチューンが叫び、ギラファにどこからか何かを投げつけられる 「くっ、何を!」 ギラファに投げつけられた何かが発光し、ギラファの体を縛り上げる 「昔は俺と同等かそれ以上だったお前が、今では平和ボケしてこの程度の罠に引っ掛かるなんてな」 ネプチューンがギラファの顎を掴み嘲笑う 「貴様こんなことをして何のつもりだ!?」 ギラファは全身を縛られながらも怒気を孕んだ声でいう 「よくやったぞブラック・ビート、計画を次の段階に進めるぞ」 「御意…」 ネプチューンの後ろからブラック・ビートと呼ばれた者が出て来た その者はネプチューンの色を吸い込まれるような黒にかえ、一回り小さくし、角をカブトムシのようなものにした感じで、禍々しい雰囲気を纏っていた 「人の話を聞け!ネプチューン! 何の真似だと聞いている!」 無視されたギラファは怒り、語気を強める 「何がしたいかだって? 頂点に君臨するのはこの俺一人で十分だ つまり、俺以外の三賢蟲は不要ということだ コーカサスは雑魚だから簡単に倒せるが、お前とまともに戦うと痛手になりそうだからな ここで封印させてもらう」 ネプチューンは話ながらギラファを囲むように四枚のコインを置いていく 「なっ!」 ギラファは驚き逃げようとするが動くことも出来ない 「さらばだギラファ! 俺が最強になって、忘れて無かったら殺してやるよ」 ギラファを光が繭のように包み込んでいき、ネプチューンは見守ることもなくブラック・ビートと部屋を去っていった
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