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断れない、そこまで言われたら断る理由なんて無い。
「……本当に、良いのか?俺達みたいな奴を仲間にして、後悔する事になりかねんぞ?」
「ならねぇよ、誰がなるか、一辺仲間にした奴を裏切るような真似はしねぇし、後悔するぐらいなら初めからこんな話するわけ無いだろ。」
何を馬鹿な事を、と言わんばかりの表情を浮かべる龍計に、夏翼の意思は確定する。
腰に差した双剣を地面に突き立て、真剣な表情を浮かべ口を開く。
「俺の名は夏翼、真名は緋煉(ひれん)だ。」
真名、それは家族や親しい者のみしか言うことが許されない、非常に神聖な名、その者の本質を指し示す名だ。
良い名だと、素直に龍計は思う、そして同時に夏翼が真名を名乗った意味を悟る。
「俺は龍計、字は伯嵐、真名は風天、これから宜しく頼むぜ緋煉。」
真名を預ける、それは即ち龍計もとい風天の仲間になることを示していた、そうでなければ真名を授ける訳がないのだから。
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