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「いやさ俺ら女将から聞いてここに来たわけだが、一体何をすんだ?花見か?」
来たは良い、これ程の絶景を見られたのだからそれだけで来た価値があると言うもの。
ただ、何をするのかと言うのは風天と一刀は知らない、知っているのは実は桃香だけなのである。
その問いに対し待ってましたと言わんばかりに桃香の顔に笑顔が咲く、周りの桃の花に負けない可愛らしい笑みが。
「よくぞ聞いてくれました!実はね、ここで結盟を行おうと思うんだけど、どうかな?」
結盟、なるほどと風天は一人納得。
「おぉ、桃香にしては名案じゃないか。」
「えへへ……」
褒められて嬉しいのかはにかむ桃香、その時一刀が前々から聞きたかった事を口にした。
「そういやずっと気になっていたんだが、桃香とか愛紗とか風天とか鈴々とか、あだ名か何かなのか?」
「…………ちょいまち、お前、愛紗の、関羽の事を真名で呼んでいたよな?どうしてその質問が今出てきた?」
真名は前にも言ったが神聖な、許された者しか口にしてはならない真の名、それで愛紗を呼んでいたからてっきり知っているとばかり思っていたが……
「真名の説明を受ける前に女将さんに無銭飲食がバレた、三人に自分の主になってくれと頼まれて、それで今度から真名で呼んでくれと預かってはいたんだが……」
「一切説明はされていないと……はぁ……」
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