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そんな経緯があるとは知らなかった、溜め息しかでないが少し気になる、と言うより確認しなければならない事項が一つ耳に響いた。
「……三人に頼まれたと言ったな、と言うことはあれか?桃香もお前の事……」
「……うん、言い出した張本人だしな。」
瞬間、風天は気付けば桃香の肩をがっしり両手で掴んでいた。
「へっ!?ふ、風君!?」
突然の事と肩を掴まれている恥ずかしさから頬を朱色に桃香は染める、それが随分と可愛らしいものだが今の風天には一切気にならないらしい。
どうしてか額に汗を滲ませ、滅多に見れない焦った表情を浮かべた風天は――
「桃香、お前それだけはやめとけ、お前の位置は天然猪突っ娘だろ、そんな悩さゲフンゲフン、うらやゲフンゲフン、自分も相手も恥ずかしい羞恥行動をしなくていい、そんな役は愛紗だけで良いんだ、いじめられるの大好きな奴だし。」
何やら非難じみた悲鳴が聞こえるが関係無い、一刀の事で後でちょっとした羞恥プレイを受けてもらうから。
「だからお前は呼ぶな、いや寧ろ呼ばないで下さいお願いします。」
何か土下座すらしそうな雰囲気だ、いや寧ろした、これこそ土下座と言うべき程美しさすら感じさせる土下座を、わざわざ武器を隣に置いてまで。
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