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「これはこの国の常識だから覚えとけ、まだ死にたくはないだろ?」
諭す様に言うと一刀は必死に頷いた、これなら大丈夫だろうと次の言葉を告げる。
「んじゃ理解したことだし三人が真名預けたんだ、俺も預ける、って言ってももう分かってるだろ?風天が俺の真名だ、因みに俺はこいつらと違ってあまり真名には執着無いから好きに呼びな。」
「……じゃあ風天と呼ばせてもらうよ、改めて宜しく。」
「おう宜しく、さて――」
一刀が真名を理解したところで風天は桃香に目をやると、桃香は静かに頷き腰に掛けた剣を頭上に掲げた。
それに一刀を除いた三人もそれぞれ武器を上に掲げた、風天は良く片手で持ち上がるなと思う大剣だが、特に苦にしていない様なので一刀は何も言わなかった。
ただ一刀は武器など持っていなかったが、どこに隠し持っていたのか質素な片手剣を差し出されたのでそれを受け取り頭上に掲げた。
全員が上に掲げたのを確認し、桃香は静かに、力強く言葉を紡ぐ、決意に満ちたその声で。
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