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「天衣君、大丈夫?」
昼休み、多大なる疲労から机に突っ伏しているオレに、橙野さんが同情の声をかけてくれた
「相変わらず学習能力“0”ですわね
そんなんですから、好きな女性の1人も落とせないんですのよ」
「そーで御座いませー、ヒルダ様」
ここは変に返すと面倒な事になるので、適当に受け流すのが得策だな
「えー!?
天衣君、好きな人が居るんですか!?」
橙野さん、そこ食いついちゃダメっ!
ここで話題を変えなければ変な誤解が生ずる
過去の経験からその事を体得していたオレは、冷静な判断力によって上手く話題をすり替えた
「そういえばさ、C組にすごいイケメン居るよね?
あーゆうのには、興味有ったりしないの?」
凍りつく2人
あれ?オレ何か問題発言しちゃった?
「ごめんなさい
私、追求し過ぎたみたいですね
まさか天衣君にそんな性癖があったなんて…」
目を伏せる橙野さん
「私も、話題の方向をそっち方面に変えてしまって、申し訳ないわ…」
黙り込む蛭陀さん
「十人十色という諺があるように、人の数だけ好みもあるからな」
なぜか慰めてくれるテル
てか、お前さっきまでいなかったよな!?
十人十色というけれど、どうやらボクに対する見解は満場一致したようですね
まったく、良い友達を持ったもんだ…
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