0の世界の崩壊-1day-

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人生の分岐点と呼ばれる高校2年生最初の日 さすがに初日から遅刻は不味い 現時刻7時40分13秒 いつもなら疾走しているだろうこの坂道を、オレは悠々と歩いていた 「レイ、今日は随分と早いな」 声の主は背後からオレの肩に軽く手を乗せた 「相変わらず無機質な挨拶だな、テル」 振り向くと、顔が整った同じくらいの身長の悪友が平然と立っていた 「え?何? 聞こえないんだけど」 「人と話す時は、そのおっきなヘッドフォンを外せっ! コミュニケーションの基本だろ!」 彼の名前は灰神楽輝(はいかぐら てる) 先程述べたように、彼の特徴は両耳がヘッドフォンで塞がれている事だ 彼はイケメンと呼ばれる分類に相当するルックスと高い知力を兼ね揃えている …まぁ、オレには及ばんがな 「は?ロリータコンプレックス?お前は堕ちるとこまで堕ちたな」 おいおい、勝手な聞き間違いでオレを一線を越えた人みたいに言うの止めてもらえる? 「話は変わるが、春の日差しは眩しいものだな」 「ロリータの話しはどうなった? 下手したらオレの人権に関わる問題だぞっ!」 「恐らく、その真髄にはオゾンホールという深刻な問題が影を潜めているのだろう…」 「何淡々と語ってんのっ? 会話は言葉と言葉のキャッチボールだろ! なんでお前だけ一方的にボール投げてんだよっ!!」 朝の街にオレの言葉が虚しく木霊した
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