2人が本棚に入れています
本棚に追加
玄関に着くと、生徒の群れが向かえに設置された掲示板の前に集まっているのが目に入った
「2人共おはよう」
和が漂う1人の美少女が穏やかな声と共に軽く会釈をしてきた
彼女の名前は橙野雛(とうの ひな)
同い年の可愛くて控え目な女の子
男子が内密に集計した『奥さんにしたい女子ランキング』でNo.1に輝く程の実績を持つ、美人でしっかり者
うほ、今日も眩しくて直視できねぇ
「お…おはよう、橙野さん」
「私たち、また同じクラスみたいだよ」
俺の嗅覚が彼女のシャンプーの香りを所得
「へー嬉しいな、橙野さんとまた同じクラスになれるなんて、歓喜を超えて天にまで昇っちゃいそうだよ」
「もう、大げさだなぁ」
満面の笑みの彼女に射止められないハートなんて、この世に存在するのだろうか
まぁ邪魔者はどこの世にもいるもので、先程まで黙っていたテルが突然口を開いた
「ほぅ、ロリにしか興味がないと思っていたが…
人間、戻ってこれるものだな」
おまっ、コノヤロウ!
「ろり?」
橙野さんが首を傾げる
どうやらそこら辺の知識は疎いらしく、意味を理解していないようだ
「じゃあ、また教室で」
テルが余計なことを言う前に、彼女と別れて教室に続く道を歩いた
「危うく誤解が誤解を招くとこだったじゃないかっ!」
「聞こえない」
まったく、便利なヘッドフォンだなコノヤロウ
最初のコメントを投稿しよう!