執事

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「なあ、お前闘うのか?」 「はい?」  私がこの屋敷に勤めることになって十年の月日がたった。まだ小さかった私を養い、育ててくださったアレク様には感謝している。アベル様の世話も任され、慣れてきた所だ。だが、こんな突飛もない発言をなさるのは初めてだ。 「アベル様? なぜ急にそのようなことを」 「お前は執事、英国ではバトラーというのだろう? バトルしないのか」 「アベル様。バトラーの語源はバトルではなくてボトルでございます。もう少し教養をつけて下さらなければ……」
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