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身長は50センチ
体重は3790g
(あの重さは命の重さじゃなくて本当に重かったんだ)
確認を終え、待合いに戻ると僕の母親が声をかけてきた
『どうだった?』
『女の子だった。』
皆の頭の上に?マークが見えた。
僕はやっと気が付き、帝王切開になったのかどうか聞きたかったらしい。
『ゴメンゴメン、行ったら子ども抱かされて…
女の子だったよ』
皆、口々に『おめでとう』だの『良かったね』と言ってくれたが、ただ1人ニヤニヤと、したり顔の妹が居た。
その後、分娩室から院長が出てきた、2人の母親は駆け寄り
『ありがとうございます。』
とお礼を言っていたが、
僕は心のどこかで
(腹を切ろうとした、張本人目!)
と思っていたためか、挨拶をしなかった。
その後、妻が分娩室から出てきて、皆ねぎらいの言葉をかけ、義母は妻と一緒にそのまま病室に向かった。
僕と僕の家族は新生児室に行き、子供を見ては、『どこそこは僕に似てる』とか『ここは、妻に似ている』などと、好き勝手な感想を言って、帰って行った。
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