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月が怪しげに煌めいていた。
山下康介は何かを引きずっているような音を聞き家の外にでていた。
「誰かいるのか?」
誰かがいると思っていたが誰もいない。
今は午前3時だからな、と自分で納得したそのとき、さっき聞こえた何かをずっている様な音がきこえた。
音はだんだん康介に近付いて来る。
「ズリュ ズリュ」
更に何か生臭い臭いがする。
後ろをみると肉の塊の様な物がいた。それも自分に向かって這ってきている。
自分に危険が迫っていることに気付いた康介は慌てて家の中に入ろうとドアに手をかける。
カチャ カチャ
しかしドアは開かない。
必死にドアを開けようとする康介は音の主が自分の後ろにいることに気付かない。
音の主は康介に向かって噛み付いた。
「………」
康介は声を上げる間も無く腹の中に飲み込まれていった。
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