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ふう、目標時間までは後は待つだけ……か。
なんだかあっという間のことだったな。
「隣、いいか?」
「ん?ああ、いいよ」
そういってドスン、と俺の隣に座ってきたのは大きな身体のガンホーだった。
「もうすぐ俺達の務めが終わるな」
「そうだね」
「……あっという間だったな」
「俺も今そう思ってたところ」
「そうか」
「……ねえ、ガンホー」
「なんだ?」
「俺はね、今まで短い間だけど君達といて楽しかったよ」
「……俺もだ」
「でもやっぱりまだ怖いんだ……君と、柚が」
「仕方あるまい。……辛いことだったんだろう?」
「……嫌な記憶がこうしていつまでもつきまとうからさ、せめて楽しい記憶もずっとつきまとってくれたらなって思うんだ」
「……それは俺達のことか?」
「うん、皆と過ごしたこの数日はとても充実していた。リアルがね。」
「リア厨……とはまた違うのか」
「どうだろうね」
自分達が敵対していたものに今自分達がなっている……おかしな話だ。
「でも君達のおかげで多少俺の……アレがマシになったのは確かだよ」
「そうか、それはよかった」
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