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ある青年は感じていた。
自分の生きる意味、存在理由、自分はこの先なにをしたらいいのか。
誰もが人生一度はぶちあたるありきたりな悩みをこの青年もまた、ひしひしと感じながら日々生活を送っていた。
この青年の名前は慶次。
慶次はいままでの人生、なに不自由なく生活してきた。
家族や友人にも恵まれ、小、中、高は学業とスポーツの両立。成績優秀で人に好かれるリーダータイプ。
趣味も多く、休日は好きなことを好きなだけやる。
だが慶次は、恋愛に関しては全くといっていい程の無関心だった。
というよりは自分の思い描くような理想的な女性は世の中にはいるはずがないと思い込んでいた。
それでも端からみれば楽しく生きているように見えるであろう慶次だが、本人にとってはこんなありきありで現実的な毎日が退屈でしかたなかった。
慶次にとって現代を生き抜くために欠けいる唯一の欠点は..
「非現実的主義者」
それもこの世の人間には右に出る者がいない程の。
病的だった。
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