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何やら言い渋っているようにも見え、そんな彼女は無表情の癖に、頬はうっすら、朱色が指していて、先簿最初に受けた印象より大分―――なんていうか、生きているという様な印象を受けた。失礼だがな。
凄く、大人っぽい子に見えて、なんだか幼いとこもある、感じにも見える。
「じゃあ、それともあれか?何もなくてここにいるとか?そうとう暇人だな?」
ニヤニヤといやらしく聞く様は、正に変態の極みだな。
頬は緩み、目を細め、彼女をからかうような声色で言葉を放つ。
そんな、俺の様子に何やら斜め下に顔を俯かせ、髪の合間から見えた耳が少し赤かった。寒さの所為ってわけでもなさそう。
「……あ、貴方、意外と攻めなのね。も、もやしっこだと思ってたのに…」
KUFUUUUuuu!
結構気にはしていた、だって俺って身長の割りには結構細身だから。
も、もやしはや、やる奴なんだぞ?どっちかってーとカイワレのやつよりやる奴だと俺は思う。
と、とゆうか、あんた意外に毒吐くなぁ。
「……私は言いたいことは言わせてもらうタイプだから…」
まぁそれは良いことだが、相手を選ばないと敵を作る事になる。
たしかに人間、そうできたら楽だが、人間関係の良し悪しは人生にも影響する。
見たところ、同じ年の彼女(と思う)だし、学校生活でもそれじゃあ無駄に敵を作るんじゃないかと。
学校てのは異質を嫌う場だから、と思った所で、なんでこんなに心配してんだ?初対面の人なのに、と不思議な感覚に囚われていた。
なんだか、昔からの知り合いのような、そんな親しみを彼女から受けた。
初対面でこんな事あるんだな。
「まぁ、今はそれでもいいかもしれないがな。いずれ、社会に出たときに困るぞ?」
「……だから?私にも私の仮面はあるわ。貴方もそうでしょ?」
「まぁな。じゃああんたの今俺に対してのあんたってのはどれなんだ?」
俺がそう聞くと僅かな微笑を顔に浮かべて
。
「……さぁね…」
意味深な笑みではぐらかすと、また猫に視線を向け、そっと優しく撫で始める。
まぁそれもそーだな。
「…なぁ?訊きたい事あんだけど、一個聞いていいか?」
「……そうね、気分によるわ…」
俺の気になるって事は当然、最初の涙だった。
聞いてはいけないってのはわかる。だけど、だけどよ?俺になら話せるって事もあるかもしれないたろ?だから。
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