君の目が

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「…まじ?」  やっぱり、お約束通りなのか。秀才か。全く、もっと意外性があってもいいじゃない。人生に意外性を!イベントを!  …ばかみたい。 「一応ね」 「なんで?授業受けてないのに?」 「家庭教師が居るから」 「家庭教師が居て、学校で授業受けないなら、なんで高校に来てんの?」 「安定した職業につきたいから」 「…なるほど」  夢がないなー、とか考えつつ、言うとおりだとも考えてみる。 「そんなに教えのいい家庭教師なら、俺も教えてもらいたいなー」 「…君、頭悪いんだ」 「…う」  これが墓穴を掘るって事か。その掘った穴に入ってしまいたい気分。あれ…うまいこと言っちゃった? 「君本当に馬鹿なんだね、見てて飽きないなー」 「…うるせぇ」 「あ、僕が家庭教師になろうか?」 「…は?」  …またまた意味分かんない。いや、いきなりすぎる。そんな時間無いし、めんどくさい。しかもなんでこいつなんかに。更にめんどくさい。 「ね、どう?君と話してると面白いんだよー」 「無理無理。そんな時間ないし!」 「大丈夫大丈夫、僕に任せて」  その自信はどこから来るんだ。てか任せてとか、初対面だよ?無理あるよ。 「まずは、君の家に行こう?」
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