君の目が

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   ▼▼▼ 「へー、結構帰り遅いんだ」 「あぁ…てか、本気?」 「当たり前じゃん」  あの後、俺の家に上がり込んで図々しく飯をご馳走になり、しかも風呂にも入るという、なんとも遠慮の見受けられない河菱は、俺の平日休日の基本的なスケジュールを紙に書き出している。  といっても、起床、登校、帰宅、就寝の時間しか書いてないけれど。 「そのわりには、寝る時間早くない?」 「そう?」 「うん。いくらなんでも十時はないよ。」 「十時になると眠くなるから…」 「子供かっ」  別にお前に言われる筋合いはないし、俺の勝手だ。いや、まぁ、早いとは言われるけどさ。 「まぁまずは、睡眠時間を削ろうよ」 「はあ!?今でも睡眠時間足りねぇんだぞ!」 「どうせ授業中に寝てるんでしょ?」 「うっ…」 「あ、やっぱりそうなんだ。じゃあ、あまり変わりないじゃん。後、暫くすれば慣れる。」 「経験者は語るの?」 「まぁね」  なんでコイツはこんなに自信に満ち溢れてるんだか。羨ましいことこの上ないね。何にでも上から目線だね。  取り敢えず落ち着いて話を進めるためにも、ココアを一口含んだ。飲み物の中ではココアが一番好きだ。 「じゃあ…君が部活から帰って、風呂入ったり飯食ったりし終わるのが大体九時だろう?」 「うん」 「じゃあ、そこから十二時まで僕が来るよ」 「う…はい?」  危ない、もう少しで了解してしまう所だった。あぶねー。  というか、三時間も勉強するの?…本気で? 「んじゃ、そういう事で。明日から来るから。あ、電話番号教えてもらえる?」 「あ、はい…」
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