舶来のお菓子

2/2
前へ
/14ページ
次へ
運よく下宿先のおばさんが親戚だったのと、動物好きで犬を飼うのに支障はなかった 彼女は毎日、犬の様子を見に来た 高価そうなキャンディやクッキーを持ってきて『お礼』だと、くれた ウィスキーが入ったチョコだったり、舶来物だと分かるお菓子だった 昼間、犬の散歩で彼女の家の前を通ると、ピアノの音が聞こえた 数日後、犬を飼う許しが出て…喜んで犬を連れて帰った 犬の散歩をしなくていい解放感か、彼女が来なくなる寂しさか、それとも高価なお菓子なのか…分からなかったけど 心にすきま風が吹き抜けた それから半年が過ぎて、彼女は引っ越していった
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加