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「この世界の……どこに……そんな希望があるというの?」
「……希望はあるもんじゃねぇだろ。作り出すもんだ。信じるものを貫き通して生み出すものだろ……」
一馬は亜由美の両肩をつかみながら呟くように言葉を繋いだ。
「……亜由美……」
ゼウスは迷う亜由美を咎めようとはしない。
ソレは亜由美を思っての彼の優しさなのかもしれない。
「……ゼウス……私は……」
「……分かっている。君が望む未来を貫くといい」
ゼウスはそう言って笑いかけたような気がした。
「……貴方には最初会ったときから不思議な運命で繋がっていたのかもしれないわね……
ずっと思っていた答えが、今……やっと見つかった気がするわ」
亜由美はボロボロの身体を一馬のいる反対側に向けた。
「私には見えてなかったのね……人と人とが繋がって起こしていく“絆”っていう“力”が」
亜由美の表情は泣いているようにも見えた。
ずっと“孤独”と戦ってきた彼女だからこそ、流せた“涙”なのだろう。
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