第二十六話

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「……どう、なるんだ?」 「消えるだけよ。おまけに“世界”も一瞬にして消し飛ぶわ」 「……そんな……」 黒太郎が思わずそんな言葉を漏らすほど、それは衝撃的な事実だった。 「だから、力を貸して」 「……!!」 「貴方の黒太郎の“浄化”の力と私のゼウスの“浄化”の力をあの核にぶつけるの……それでも、“力”が足りるかは分からない。でも他に動ける者はいない……やるしか、ないでしょ?」 一斉一大のカケとも言えるイベントだ。いや、イベントなんかではない。この世界に生きる人たちの“命”全てが懸かっているのだから。 美香は動けるも、“浄化”の“力”は使えない。 あとはみな動かないほどボロボロだ。ジュエリーも京も理央も―― 明日香も“核”まで辿り着く体力など残ってはいないだろう。 こういうとき、頼りになる“法務執行人”たちはいない。 蘭子も、水蓮も、地和もみなが別々のところで戦っている。 エースなら何て言うだろうか。 答なら分かっている。
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