第二十六話

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「お前ら……どうしてここに……」 一馬は未夢と太一を交互に見ながらそう言った。 「酷い奴だ。僕たちも戦って来たんだぞ?」 悪戯っぽく問いかけるように言ったのは太一。 「話は聞いてた!未夢たちもまだ動ける。二人より四人の方が絶対にいいよ!!!」 未夢は早口だが、そう言ってくる。 「桜田……」 一馬は亜由美に同意を短く求めた。 「貴方たちに覚悟があるなら、共に来て」 亜由美は来る者を拒みはしない。 「よし、そうと決まれば四人でアイツに向かって出発だよ!」 未夢は元気よく片手を上げて言ってくる。世界の命運が懸かっているというのにまるで遠足にでも行くみたいだ。 「四人じゃねぇよ」 一馬は未夢に向かってそう言った。 「八人だ!!」 「ソレってボクたちも入れてくれたってことなのかな?」 「当たり前だろ。ここまでいっしょに戦って来た相棒なんだからよ!」 「なるほど!」 一馬の言葉に未夢は嬉しそうに納得する。
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