第二十六話

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「全く、緊張感の欠片もない奴らだな……」 呆れたように太一が両手を広げる。 「仕方ない。それがコイツらだからな」 鼻で笑い、バカにしたようにロディは吐き捨てた。不思議と嫌な感じはしなかった。 「私の未夢に傷つけたら許さないからね……」 「傷くらいつくよ~あの核をぶっ壊すんだから~」 アリスの言葉にマイペースにツッコミを入れる未夢。 「本当、助かるわね……」 「……そうだな」 潰れそうな緊張感が一気にほぐれたような気がする。そして亜由美とゼウスは新たに気合いを入れ直す。 「よっし、じゃあしゅっぱーつっ」 「てめえ一番テンション高いじゃねぇか」 黒太郎の気合いの入りようにちょっと苦笑を漏らす一馬であった。 八人はしっかりと前を見据え、最後の決着をつけるために核へと飛ぶ。 それぞれの想いを抱きながら―― 「アハハ、ハハハ!!!」 「水流爆布」 笑いながら光線を出してくる氷翠の攻撃を避け容赦無い一撃を水蓮は浴びせる。
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