第二十六話

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「つまり一発勝負の一発技ってことだね♪」 楽しそうに未夢は言ってくる。こんな状況なのに明るい未夢は相変わらずとも言えた。 「未夢……アンタね……この状況わかっているの?」 緊張感のない未夢にアリスは呆れながら尋ねてきた。 「わかってるよ~!未夢たちが失敗すればみんな無くなっちゃうってことでしょ?」 へへんと得意気な顔を覗かせながら未夢は言ってくる。 「……それはそうだけど……」 「ここまで来て文句は無しだ。違うか?」 アリスがまだ何かを言おうとしているのを見兼ねてか、太一が言ってきた。 アリスはその言葉に黙る。 「要するに、ギリギリまで惹き付けて……で、コイツを破壊。そしてさっさと逃げろってことだ。気合い入れてやるしかねぇよ」 どのみちそれしか今の自分達に選択肢は残されていないのだから…… 一馬はそう短く纏めるとそれぞれの顔を見る。 「……そうね。あまり時間がないわ。四方に分かれて……内部へと破壊の力を当てるから」 亜由美は短く言うと自分は東の方へ向かって行った。
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