序章

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俺らと同じ学生 チャラチャラした格好をする若い女 買い物帰りのおばさん 仕事をして疲れた様なおっさん などなど………… 一日が終わって疲れて居る奴 今から一日が始まる奴 様々な人間が、夕日に染まるこの神在駅に集まり行動して居る。 「……………で…………おい、聞いてるか?」 「あ?…………一応。クラスの数人もかかったかも知れないって話だろ?」 コーヒーの苦みが喉に流れ落ちるのを感じながら、俺は篠原に目をやる。 「そうそう。お前なんか感じない?何かの陰謀とかさ……絶対普通じゃねぇよっ」 「別に………考え過ぎじゃねぇの?つか、興味ない」 温くなり始めたコーヒーの残りを一気に飲み干しながら、そうきっぱり言い放つ俺に呆れたんだろう、今日何回目かの溜め息の声が近くで聞こえた。 「何というかさ、…………実感が沸かないんだよ。テレビで騒がれていても、クラスの人間がそれでぶっ倒れたって聞いても。俺の手の届く範囲で起きた事じゃないから…………多分、わかないんだろうなぁ……」 ,
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