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「ゆっくり進めば良いのに、人間って馬鹿なのが多いから急ぐし。それで、サヨナラ」
陽射しが少し眩しい。
しかし、まだ夏ではない。なので時折吹く強い風に、生理的に身震いをした。
彼の言い分が分からないわけではない。
ぶつかってから、こうすれば良かったなんて考える。
間違ってから、こうすれば良かったなんて考える。
何にしろ、自分が行動して、その途中で悪い方に転がってしまったと思ったらすぐに後悔してやり直したい。自分中心に考えた結果で、それが分かっている人間はソイツを見て笑うのだ。
だけどそれを知らない人間は、可哀想だとか、どうにかしてやりたい、なんて同情心やらに駆られてみたりして。
ソイツはそれを幾度も上手く使ってしまうから、同じ過ちを繰り返すばかり。
悪循環。
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