プロローグ 

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しかし、死の連鎖が終わる事はない。 火に包まれた王国からは、絶叫の声が耳に届く。 ゙出来るだけ苦しめて殺ぜ 逆らう事の出来ない絶対命令。 ひかるはそれを余儀なくされた。 逃げ場を絶つため、王国の城壁から火をつけるとともに、体内から焼き殺していく術を少女は身につけた。 脳と心臓を最後に、神経や内蔵を徐々に焼いていく、人外ともいえる行為だった。 それが今、自分の手で展開されている。 色のない目で、ひかるは王国を見つめつづけた。 朝日の光を帯びて、火はまるで海のようにキラキラと輝いている。 ずきん、ずきん、心臓に針が刺さる。 今までの痛みがすべて、自分自身にふりかかっているようだった。 「お前だけが悪いんじゃない」 そんな中ふと、海が静かに呟く。 同じ痛みを抱え、エゴだとわかっていながら抑制できない無力な苦しみは、きっと彼らにしか分からない。
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