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神と能力(ちから)
唐哉辰樹(からやたつき)は真っ黒な空間にポツリと存在していた
まるで俺の存在を否定するような…
そんな空間だった
「ん…何だここは?」
上下左右、東西南北、どこがどこなのか全くわからない空間で辰樹は1人言葉をもらした
『―なた……おね…』
(ん?何か聞こえたような?)
辰樹は蚊の羽ばたきとも聞こえるような小さな《声》に耳を傾けた
『―せか……きけん…』
(危険?何が?)
意識を集中させる
一言一句落とさぬように
『―このせかい…きけん……あ…たちあがって…』
(き!聞こえた!!)
『―あなた…ちからが必要』
そして、暗黒の世界から辰樹は目覚めた
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