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里奈は、本当にサンタクロースを信じているのだろうか。
今までサンタの役を演じていたのが父親だと気づいているのだろうか。
このメッセージからは、その判断はつかない。
けれど、彼女がサンタクロースという存在に感謝し、そして別れを告げようとしていることはわかった。
――俺との結婚を契機に。
こどもから、おとなになる決意をしたのだ。
ああ、俺は、どうするべきなのだろう。
ポケットの中のプレゼントの箱が傾いた。
空を仰げど、月は何も答えてはくれなかった。
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