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ズミネ 「あれは今から3000年前、ツブード封印の1000年前だ。」
ズミネは今の小さな姿ではなく怪人の姿で、洞穴に住んでいる古代人を襲っていた。
そこへ、ホニュウがやって来た。
ホニュウ 「よくやったね。そうだ、まだ君の名前を付けてなかったよ。君の名前はネミズだ。」
秀平が話に割り込んだ。
秀平 「お前、今と名前違ってたんだな。」
ズミネ 「ああ、俺達シイヘは生まれた時に名前を貰う。そしてディスクに戻り、再び生まれた時、違う名前を貰うんだ。」
秀平 「へぇ~。」
ズミネ 「話を続けるぞ。」
今のズミネ、ネミズは頭を下げた。
ネミズ 「ありがとうございます。」
ホニュウ 「さぁ、仕事を続けてよ。僕は帰るから。」
ホニュウはどこかに行ってしまった。
洞窟を出たネミズが水辺を歩いていると、川から女性が現れた。
上半身だけを水面から出していた。
ネミズ 「またお前か。俺に何の用だ。」
女性 「冷たいのね。人間には優しいくせに。」
ネミズ 「何を言っているんだ。」
女性 「知ってるわよ。あなたは人間を殺していない。気絶させているだけだって事。」
ネミズ 「お前、何者だ。」
女性 「私はメイマード。シワンの一人よ。」
ネミズ 「シワンだったか。それが俺に何の用だ。」
メイマード 「私は人間と共存出来る手段を探している。それに協力して欲しいの。」
ネミズ 「無理だな。俺がツブードを裏切れば、確実にディスクに戻されて粉々にされる。」
メイマード 「私だって、ゴラドンに殺されるかもしれない。だけど、人間の事が好きなの。」
ネミズ 「何故だ、何故そこまで人間を愛する。」
メイマード 「私は、前に嵐に遭遇して海岸に打ち上げられた。それを見た人間が、こんな怪物みたいな私を洞窟の中で看病してくれたの。」
ネミズ 「成る程な。分かったよ、協力しよう。」
ズミネ 「こうして、俺達は人間との共存を選んだ。だが、それが奴らに知られない訳がなかった。シワンのボス、ゴラドンに気付かれたんだ。」
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